筆者はすべての工具の中で一番ラチェットハンドルが好きです。
特にシブイチサイズのラチェットが好きです。コンパクトな造りの中に様々なギミックが詰め込められているのはロマンがあります。
先日ホームセンターに行った際、SK11の首振りラチェットが非常に安く売っていたので買ってみました。

感想などを述べていきますね。
SK11フレックスラチェットハンドルSRH2CF
メーカーの型番がSRH2CF。
近所のホームセンターにて税込み1738円で購入しました。
調べてみたんですが、Amazonのほうが安く買えますね。
72ギア・送り角5°、思ったより出来が良い

パッケージに書かれている通り、ギア数は72。360÷72=5ってことで送り角は5°です。
カタログスペック上はTONEのラチェットと同じですね。実際に使われているギアの素材や精度なんかで変わってくるので、単純に同等とは言えないですけども。
軽く触ってみた感じでは
- 空転トルクは問題なし
- 目立ったガタ無し
- いきなりギア飛びあり
ギア飛びに関してはなんとも言えませんが、ファーストインプレッションとしては悪くない印象です。
メッキ仕上げも綺麗

結構びっくりしたんですが、メッキ処理が綺麗でした。
一昔前のノーブランドや格安の工具って、メッキ処理がとても雑でバリが残っていたり剥がれがあるのが普通だったので。
流石にネプロスやスナップオンレベルを期待するのは酷ですが、ホームセンターで手に入る工具のクオリティと考えれば十分すぎるほど綺麗です。
写真を撮影するときに、自分が写り込まないようにするのに苦労するくらいピカピカです。
プッシュリリース式だが押し込みにくい

ソケットの脱着はプッシュリリース式です。
シブイチの場合は片手でソケットの脱着をすることが多いので、あまりプッシュリリースタイプが好きではありません。
ですが、インパネバラシなどの狭所作業でソケットが脱落したりするのは絶望しかないので、それに関しては一長一短ですね。
少々脱線しました。
このSK11のSRH2CFは、プッシュボタンが奥まったところにあるため非常に押しにくいです。
わかりやすいデメリット。
回転方向切り替えが左・中・右の3箇所
上に貼った画像の切り替えスイッチですが、真ん中になっています。
この状態だと、ギアが右にも左にも回りません。
正直切り替えスイッチは右回転・左回転だけで十分では?真ん中でわざわざロックを設ける理由が思いつかないですね…
ヘッド部の可動域・厚み・重さなど
ここからは実測データの紹介です。
シブイチサイズなのでコンパクト。厚さ10.5mm

なんと、ヘッド部の厚さはわずか10.5mm!
ネプロスの同クラス品ですら11mmなので、これはかなり素晴らしい数字と感じます。
と言っても、ネプロスの場合はギア数が90だったりするので単純比較は出来ないのですが…。
それでも2000円以下の価格でこのヘッドの薄さは素晴らしい。
幅は22.3mm

ヘッド部の横幅は実測22.3mmでした。
この部分に関しては可もなく不可もなくかな。一応測定してはみたものの、ヘッドの横幅はそこまで重要視していませんw
重さは126g(実測)長時間の作業にはきついか

重さの測定は126gでした。もちろんティッシュを載せて0セットしなおしてからの測定です。
これに関しては、正直値段なりなのかなぁという気がします。
実際に手に持ってみるとグリップ部がズシリと重く、中空構造にはなっていないように感じました。
上を見上げるような体制で長時間の作業をする場合には、この重さが地味に効いてくるんですよね。
フレックスヘッドの可動域は180°

上方向に90°。

下方向にも90°振ってみました。
上方向はともかく下方向にこんな向ける作業はあまりないですが、動かないよりは動くほうが嬉しいです。
ちょっと微妙だなあ…と思ったポイント
ここからは、個人的に残念だなと感じた部分の紹介です。
ヘッドが非分解式なので壊れたら買い替え リペアできない

KTCやトネなどの場合、ラチェットが壊れた場合を想定してヘッド部分は分解可能になっています。
メーカーによってヘックスだったりトルクスだったりしますが。
で、中のギアやらツメが交換可能です。
このラチェットは、切り替えスイッチ側にもソケット取付部側にも分解可能箇所が見当たりませんでした。
筆者は気に入ったラチェットをカスタムしたりリペアしたりしながら長く使いたいタイプなので、素直に残念です。
ヘッド部の首振りが無段階式
これは完全に好みの話なんですが、フレックスヘッド部が無段階で可変します。
筆者は段階式のほうがクリック感があって好きです。
新人メカニック時代に初めて買ったフレックスラチェットが段階式だったから、というしょうもない理由なのですが。
新品だと若干ヘッド可動部が弱かったので調整しました
これも好みの話で恐縮なんですが、筆者はヘッド可動部が若干硬いほうが好きです。
新品購入時は少し首の振り方が柔らかい気がしたので調整しました。

2番の六角で簡単に調整出来ます。
- 締め込み→ヘッド可動部の動きが固くなる
- 緩め→ヘッド可動部の動きがスムーズになる(弛くなる)
シンプルにこれだけ。
使い続けると首振り部分が緩んでくるか摩耗でヘタりそうな
なんとなく「そんな気がする」ってレベルなんですが、この首振り部分が割とすぐヘタれてくるんじゃないかな…って不安があります。
調整用ボルトで治せるうちは良いですが、調整用ボルトがバカになってしまったら終わりです。
買ってすぐにギア飛びがありました
冒頭でも少し書きましたが、買ってすぐにギア飛びを起こしました。
ギアやらグリスが馴染んでいないだけだといいんですが、この頻度でギア飛びが起こったらちょっと困ります。
しばらく使ってみてから追記できればいいかな。
壊れたら使い捨てと割り切れるなら個人的にも「アリ」
そんな訳で、SK11の首振りラチェットの総括です。
- ホームセンターで気軽に買える
- ギアが細かく回転もスムーズ
- コストパフォマンスが良すぎる
- 新品なのにギアが飛んだ
- 分解修理が出来ないので使い捨て
- 首振り部分に若干不安あり
微妙に感じるところもありますが、総じて良いラチェットハンドルでした。
日常的に10mmレベルのボルト・ナット脱着に使うなら全く差し支えもないでしょう。
SK11に関しては今後も他の工具を買って試していければいいかなと思います。
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